第6回 2023年4月22日(土)
第7回 2023年5月27日(土)
第8回 2023年6月17日(土)
→資料としての掲示はないため、こちらを参照
第9回 2023年7月22日(土)
→資料としての掲示はないため、こちらを参照
第10回 2023年9月23日(土)
第11回 2023年10月28日(土)
第12回 2023年11月25日(土)
第13回 2023年12月23日(土)
第14回 2024年1月27日(土)
池田本「桐壺」(第16丁裏~第19丁表まで)[変体仮名翻字版-2023]
古乃ころ・あ遣くれ・【御覧】す類・
【長恨歌】乃・【御】ゑ・【亭子院】の・可ゝ世/(可可世)・【給】て・【伊
勢】・川らゆき尓・よ満世・【給】へる・やまと・古と
の【葉】を毛・もろ古し能・う多をも・堂ゝ/(堂堂)・
そ乃・すちを曽・満くらことに/〈朱合点〉・世佐世・【給】
いと・古満や可尓・あ里さ満・と八世・堂まふ・
あ八れな里徒る・【事】・志のひや可尓・そう
す・【御返】・【御覧】すれ半・いと毛・加しこき
は・をき【所】毛・【侍】ら須・加ゝ留/(加加留)・於本世古とに・
川遣て毛・閑き具ら須・み多り【心地】尓
なん/(16ウ)
————————————–
「あらき・【風】・布世きし・か遣の・閑連志より・
古者き可・うへ曽・志徒【心】・なき」なと・やう尓・
み堂里可八しきを・【心】・於さ免さ里ける・
本とゝ/(本とと)・【御覧】しゆる須へし・いと・加う志も・
みえしと・於ほし志川むれと・さらに・え/も&え・志の
ひあえ佐世・【給】八須・【御覧】し者しめし・【年
月】乃・【事】さへ・閑きあ徒めよろ徒尓・於
本し徒ゝ遣られて/(於本し徒徒遣られて)・【時】の・ま毛・於本徒可
な可里しを・加くて毛・【月日】盤・へ尓け里・
あさ満しう・於本しめさ留・【故大納言】乃・ゆい
古ん・あやま多須・【宮】徒可へ乃・本い・婦可く・も乃し堂里し/乃〈次頁〉、(17オ)
————————————–
よろ古ひ半・可ひ・あ累・
さ満尓とこそ・【思】わ多里徒連・いふ可ひな志
やと・うちの堂ま八世て・いと・あ八れ尓・於ほし
屋る・かくて裳・をの川可ら・王可【宮】なと・
於ひいて【給】者ゝ/(【給】者者)・佐るへき・徒いて毛・あ里
なん・いのち・な可くとこ曽・【思】ねむ世めなと・
乃堂満八す・加の・をく里【物】・【御覧】世さす・
なき【人】乃/〈朱合点〉・すみ可・堂つねいて堂里けむ・
志るし能・加んさしなら満し可八と・於も
本す毛・いと・可ひ奈し・
「堂つねゆく・ま本ろし毛【哉】・川て尓ても/も〈丁末左〉、(17ウ)
————————————–
堂まの・あ里可を・そこと・志るへ具」・
ゑ尓・かけ留・【楊貴妃】の閑多ちは・いみしき・
ゑしと・いへと毛・布て・かき里・あ里遣れ半・
いと・尓本ひ・すく奈し・【大液芙蓉】【未央
柳】毛け尓閑よひ堂里し加多ちをから
めい堂留よそひ半うる王志うこ曽あ
里遣め/大〈朱合点〉・な徒閑しうらう堂けなりし
を・於ほしい徒る尓・【花】とりの/「【花鳥】乃【色】をもねをもい多徒ら尓【物】うか流【身】八すく春【成】介り」〈行間〉・いろ尓毛・
ね尓も・よそふへき・【方】そ・なき・あさゆふの・
古とくさ尓半/半$〈朱〉・八祢を/〈朱合点〉、「【在天願作比翼鳥□在地願為連理枝】」〈行間〉・ならへ・【枝】を・加八
佐むと・ちきら勢・【給】し尓・可奈はさ里遣る/遣〈次頁〉、(18オ)
————————————–
いのち能・【程】・徒き世須・うらめしき・【風】
乃・をと/△△〈削〉をと・むし能・ね尓・つ遣て・ものゝ三/(ものの三)・か奈
しう・於本佐るゝ尓/(於本佐るる尓)・【弘徽殿】尓は・ひさし
く・うへ乃・【御】徒本ね尓も・満うの本里・【給】
者須・【月】乃・於もしろき尓【夜】布くる満て・
あそひをそ・し・【給】なる・いと・すさ満し
うもの志と・き古しめす・古乃・古路の・【御】遣
しきを・み・堂て満徒る・うへ【人】・【女房】なと
は・加多八らい堂しと・きゝ介り/(きき介り)・いと・をし
堂ち・かと/\しき【所】/(かとかとしき)・ものし・堂満ふ・【御方】
尓て・【事】尓毛・あら須・於本志けちて・もてなし/な〈次頁〉、(18ウ)
————————————–
【給】なるへし・【月】裳・い里怒・
「【雲】の・うへも・な三多尓・くるゝ/(くるる)・【秋】乃・【月】・
い可て・すむらん・あさち婦乃・やと」・於ほしめ志
や里徒ゝ/(於ほしめ志や里徒徒)・ともし【火】を/〈朱合点〉、「【夕殿蛍飛思悄然□孤灯挑尽未成眠】」〈行間〉・加ゝ遣徒くし
て於き/(加ゝ遣徒くして)・於八し満須・【右近】の/〈朱合点〉・徒可さ能・と乃
ゐ【申】乃・古ゑ・きこゆるは・宇し尓・な里
ぬ留なるへし・【人】め・越於本して・よるの於
とゝ尓/(よるの於とと尓)・いら世・【給】て裳・満とろま世・【給】・古と・
閑堂し・あし多尓・於きさ世・【給】て裳/【給】±と・あ
く累毛/〈朱合点〉、「【玉】す多れあく流も志らて祢し【物】を【夢】尓もみしとおもひかけきや」〈行間〉・志らてと・於本しい徒る尓毛・なを・
あさ満徒里古とは/〈朱合点〉・をこ堂ら世【給】日ぬへ可めり/め〈次頁〉、(19オ)
————————————–
第15回 2024年2月24日(土)
■回覧:現代日本語訳『源氏物語』(その1)
(1)『与謝野晶子の源氏物語 上 光源氏の栄華』角川学芸出版 角川ソフィア文庫 2008年4月
「いつの時代であったか、帝の後宮に多くの妃嬪達があった。この中に一人、陛下の勝れた寵を受けている人がある。」(『新訳 源氏物語』明治45年、1912年、原稿用紙千七百枚、神野藤昭夫氏)
(2)『全訳 源氏物語 上巻』与謝野晶子 角川文庫 1971年8月
「どの天皇様の御代であったか、女御とか更衣とかいわれる後宮がおおぜいいた中に、最上の貴族出身ではないが深い御愛寵を得ている人があった。」(『新新訳 源氏物語』昭和13年、1938年、原稿用紙三千二百枚、神野藤昭夫氏)
(3)『窯変 源氏物語 1』橋本治 中央公論社 1991年5月
「いつのことだったか、もう忘れてしまった---。
帝の後宮に女御更衣数多犇めくその中に、そう上等という身分ではないが、抜きん出た寵を得て輝く女があった。」
(4)『現代京ことば訳[新装版]一 源氏物語』中井和子 大修館書店 2005年6月
「どの天子さんの御代のことでござりましたやろか。女御や更衣が大勢待っといやしたなかに、そないに重い身分の方ではござりまへえで、それはそれは時めいといやすお方がござりました。」
(5)『源氏物語 巻一』円地文子 新潮文庫 1980年2月
「いつの御代のことであったか、女御更衣たちが数多く御所にあがっていられる中に、さして高貴な身分というではなくて、帝の御寵愛を一身に鍾めているひとがあった。」
(6)『源氏物語 巻一』瀬戸内寂聴 講談社 1996年12月
「いつの御代のことでしたか、女御や更衣が賑々しくお仕えしておりました帝の後宮に、それほど高貴な家柄の御出身ではないのに、帝に誰よりも愛されて、はなばなしく優遇されていらっしゃる更衣がありました。」
(7)『謹訳 源氏物語 一』林 望 祥伝社 2010年3月
「さて、もう昔のこと、あれはどの帝の御世であったか……。
宮中には、女御とか更衣とかいう位の妃がたも多かったなかに、とびぬけて高位の家柄の出というのでもなかった桐壺の更衣という人が、他を圧して帝のご寵愛を独占している、そういうことがあった。」
■池田本「桐壺」(第19丁裏~第23表 まで)
[変体仮名翻字版-2023]
※翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
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ものなとも・き古しめさ須・あさ可れ
日の・遣しき【許】・布れさ世・【給】て・【大正】し能・
於ものなとは・いと・者る可に・於ほしめし堂
れ半・者い世ん尓・さ布ら婦・可きりは・【心】具
累しき【御】遣しきを・み・堂て満徒里・奈
けく・すへて・ち可う・さ布ら婦・かきりは・於と
古・【女】・いと王里那き・わさ可なと・いひあ八勢
徒ゝ/(いひあ八勢徒徒)・なけ具・さるへきちき里こそ・於八
し満志けめ・そ古らの・【人】乃・そし里・
うらみを毛・八ゝ閑ら世/(八八閑ら世)・【給】八須・古乃・【御事】
尓・婦れ堂る・【事】をは・堂う里越毛・う志/う志$、(19ウ)
————————————–
宇しな八世・【給】ひ・い満八多・加く・【世中】乃・
古と越毛・於も本しすて堂る・やう尓・なり
ゆくは・いと・堂い/\しき/(堂い堂いしき)・わさなりと・【人】乃・
み可との・堂めし満弖・ひ幾いて・さゝめき/(ささめき)・
なけき介り・【月日】・へて・王可【宮】・満いり・【給】日
ぬ・いとゝ/(いとと)・古乃よ能・【物】なら須・きよら尓・於
よす遣・【給】へれ半・いとゆゝしう/(いとゆゆしう)・於本した
里・あく累・【年】の・【春】・【坊】・佐多満里・【給】尓毛・い
と・ひき古さ満本しう・於ほ世と・【御】うしろ【見】・
すへき・【人】も・なく【又】・【世】乃・う遣ひく満しき・
【事】な里遣れ半・な可/\/(な可な可)・あやうく・於本志者ゝ可里て/志〈次頁〉、(於本志者者可里て)、(20オ)
————————————–
いろ尓毛い多さ世【給】八須なり
ぬるを・さ八可り・於ほし堂れと・加き里こ曽・
あ里け連と【世人】毛き古え・【女御】裳・【御心】・
於ち井・堂まひぬ・加乃・【御】をは・【北】の【方】・
なくさむ・【方】・なく・於ほし志徒みて・於八す
らん・【所】尓堂に・堂つねゆ可んと・祢可ひ・【給】日
し・志るしにや・徒ゐ尓・う世・【給】日ぬれ半・
【又】・古れを・加奈しひ於本す・古と・かき里・奈
し・みこ・む徒尓・な里・【給】・【年】なれ八・古能・
堂ひ半・於ほし志里弖・古ひなき・【給】・
【年】古ろ・な連む川ひ/む=きこ、傍きこ〈削〉・【給】へるを/+きこえ・み・堂て満徒里を具/満〈次頁〉、(20ウ)
————————————–
可なしひをな無【返】〻/(【返返】)・乃
堂満ひ遣る・いまは・【内】尓乃三・さ布らひ・
【給】・なゝ徒尓/(なな徒尓)・な里・【給】へ半・布三八しめなと・
世佐世・【給】て・【世】尓・志ら須・さとう・加し古具・
於八すれ半・あまり・於そろしき満て・【御
覧】す・い満盤・堂れも/\/(堂れも堂れも)・え・尓く三・【給】八し・
八ゝきみ/(八八きみ)・奈くて堂に・らうたう志・【給】へとて・
【弘徽殿】なとに裳・王多ら世・【給】・【御】とも尓半・
や可て・みすの・うち尓・いれ・堂て満徒里・【給】・
いみしき・【物】乃婦あ多・閑多きな里と毛・
みて盤・うちゑ満連ぬへき・さ満の・志・【給】へれ半/れ〈次頁〉(21オ)
————————————–
え・さし者奈ち・【給】八須・【女】みこ堂ち・
布多【所】古乃・御八ら尓・満しま勢と・奈すら
ひ・【給】へき堂尓そ・な可里け留・【御方】/\裳/(【御方方】裳)・
閑くれ・【給】八須・い満よ里・な満め可しう・八徒
加しけ尓・於八すれ半・いと・於可しう・うちと遣
ぬ・あそひくさに・堂れも/\/(堂れも堂れも)・【思】・き古え・【給】へり・
わさと能・【御】閑くもんは・さる・【物】尓て・古と・
布え乃・ね尓も・くも井を・ひゝ閑し/(ひひ閑し)・寿
へて・いひ徒ゝ遣は/(いひ徒徒遣は)・古と/\しう/(古と古としう)・ゝ堂てそ/(う堂てそ)・
な里ぬへき人乃・御さ満なりけ留・そ乃
古ろ・こ満うとの・満いれる・奈可尓・閑しこき/き〈次頁〉、(21ウ)
————————————–
佐う尓む・あ里けるを・き古しめして・【宮】
の・うち尓・め佐ん古と盤・【宇多】乃み可と乃/〈朱合点〉・
【御】い満志免・あれ半・いみしう・志のひて・古の・
み古を・こう路く王ん尓/=【鴻臚館】・徒可八し堂里・
【御】うしろ【見】堂ちて・川可う満徒る・【右大弁】
乃・【子】の・やう尓・於毛八世て・ゐて・堂て満徒る尓・
【相人】・於とろき弖・あま多ゝひ/(あま多多ひ)・加多布き・
あやし婦・くに乃・於やと・なりて・【帝王】乃・
加み・奈木・くらゐ尓・の本るへき・さう・於八し満
須・【人】乃・そな多尓弖・みれ半・み多れ・う連
布る・【事】や・あらむ・於本やけの・閑多免登なりて/な〈次頁〉、(22オ)
————————————-
【天下】を・堂すくる・【方】尓て・みれ八
【又】・そ乃・佐う・堂可ふへしと・いふ・【弁】裳・いと
さえ・加し古き・八可勢尓て・いひ可八し堂る・
【事】と毛なんいと・あ里け留/+けう・ふ三なと・徒
く里可八して・介ふ・あす・可へりさ里奈ん
と・須る尓・加く・あ里可多き・【人】尓・堂いめむ・
し堂る・よろ古飛・可へりて八・加なし加
るへき・【心】八へを・於もしろ具・川く里た
留尓・み古毛・いとあ八れなる・【句】を・徒く
里・堂満へるを・可き里なう・めて・堂て
満徒里弖・いみしき・をくり【物】ともを/を〈次頁〉、(22ウ)
————————————–
さゝ遣/(ささ遣)・堂て満川る・於ほや遣より毛・
於ほくの・【物】・堂満八須・をの徒可ら・【事】・ひ
ろ古里てもらさ世【給】八ねと・【春宮】の・於本
ち於とゝなと/(於本ち於ととなと)・い可な留・【事】尓可と・於ほし
う堂可ひてな無・あ里け留・み閑と・加新
古き・【御心】尓・や満とさう越・於ほ世て・於ほ志
よ里にける・すち・奈れ半・満ゝて/+い、し〈削〉ゝ、(い満満て)・古乃・【君】
を・み古尓裳・奈さ世・堂ま八さ里けるを・
【相人】盤・満ことに・閑しこ加里け里と・於本
して・【無品】・【親王】乃・【外尺】の・よ世/世+なき尓て八・堂ゝよは
さし/(堂ゝよはさし)・王可・【御世】裳・いと・さ多め・那きを・堂ゝ【人】尓て/【人】〈次頁〉、(23オ)
————————————–
第16回 2024年3月23日(土)
[変体仮名翻字版-2023]
————————————–
於ほや遣乃・【御】うしろ【見】を・す累
なん・ゆくさき毛・堂のもし気なめ留
古とゝ/(古とと)・於ほしめしさ多免て/めし$・いよ/\/(いよいよ)・みち
見ち乃・さえ越・なら八さ世・【給】・き八・古とに
加し古くて・堂ゝ【人】尓盤/(堂堂【人】尓盤)・いと・あ多ら志
遣れと・み古と・な里【給】奈は・【世】乃・う堂可
ひ・於日【給】ぬへく・ものし・【給】へ半・すくえ
うの・加志古き・みちの【人】尓・かん閑へさ世・
【給】尓毛・於なし・さ満尓・【申】世は・【源氏】
尓なし・堂て満徒るへく・於ほしをき
て堂り・【年月】尓・そへて・みやす【所】乃/(23ウ)
————————————–
【御事】を・於ほし王するゝ/(於ほし王するる)・於里奈し・奈
くさむやと・さるへき・【人】/\/(【人人】)・満いら世・【給】へと・
なすならひ尓・於本佐るゝ堂尓/(於本佐るる堂尓)・いと閑多
き・【世】可奈と・うと満しうの三よろ徒尓・
於ほしな里ぬる尓・【先帝】乃・【四】の【宮】能・
【御】閑多ち・すくれ【給】へ留・き古え・堂可く・
於八し満須・者ゝ【后】/(者者【后】)・【世】尓な具・加し徒き・
き古え・堂満ふを・うへ尓・さふら婦・【内侍】の
すけ八・【先帝】の・【御時】乃・【人】尓て・加乃・【宮】尓
裳・志堂しう/△〈削〉う・満い里なれ堂里遣れ半・
い王遣なく・於八し満志ゝ/(於八し満志志)・【時】より・み・堂弖ま川里/ま〈次頁〉(24オ)
————————————–
いま毛・本の三・堂て満川里て・う世・
【給】尓し・みやす【所】乃・【御】可多ち尓・ゝ/(尓)・堂満へ
累・【人】を・【三代】の・みや徒可へ尓・川多八り
ぬる尓・え・み・堂て満徒里・川遣ぬを・き
さい乃【宮】の・ひ免【宮】こそ・いと・よう・於ほえ
て・於ひいてさ世・【給】へり遣れ・あ里可多き・
【御】可多ち【人】尓なんと・そうしける尓・満こと
尓やと・【御心】・と満里弖・ねむ古ろ尓・き
古え佐世・【給】介里・者ゝきさき/(者者きさき)・あ奈・於そろ
しや・【春宮】の【女御】の・いと・さ可なくて・き
里川本の加うい乃・あら八尓・者可なく・もて奈され尓し/奈〈次頁〉、(24ウ)
————————————–
堂めし毛/△&堂、△△〈削〉めし・ゆゝしうと/(ゆゆしうと)・於本
し徒ゝみて/(於本し徒徒みて)・す可/\しう毛/(す可す可しう毛)・於ほし
堂ゝ佐里け留/(於ほし堂堂佐里け留)・本とに・【后】裳・う世・【給】ぬ・【心】
本そきさ満尓て・於八し満す尓・堂ゝわ可/(堂堂)・
【女】みこ堂ちの・於奈し・つら尓・【思】・きこ
えんと・いとねん古ろ尓・き古え佐世・【給】・さふ
ら婦・【人】/\/(【人人】)・【御】うしろ三堂ち・【御】世うとの・
【兵部卿】乃みこなと・加く・【心】本そくて・於
八し満佐んよりは・うちす三・世佐世・【給】て・
【御心】毛・なく佐むへくなと・於本しなりて・
満いら世・堂てま徒里・【給】へり・布ち徒本とき古ゆ/本〈次頁〉、(25オ)
————————————–
遣尓【御】閑多ち・あ里さ満・阿
やしき満てそ・於ほえ・【給】へる・これ半・【人】の・
きは/+【御】、(【御】きは)・満さりて・【思】奈し・めて堂く・【人】
も・え・於としめ・き古え・【給】者ね八・う遣八
りて・あ可ぬ・古と奈し・かれ半・【人】の・ゆる
し・き古え佐里し尓・【御心】さし・あや
尓くな里しそ閑し・於ほし満きる
とは・な遣れと・をのつ可ら【御心】・う徒ろひ
て・古よなう・於ほしなく佐無・やう奈
留裳・あ八れなる・わさ奈里け里・【源氏】
乃きみ八・【御】あ多り・さ里・【給】者ぬを満志て/て〈次頁〉、(25ウ)
————————————–
志遣具・わ多ら世・【給】・【御方】者・え・八ちあへ・
堂満八須・い徒連乃・【御方】毛・【我】・【人】尓・ナシ/+於とらんと・ナシ/+於ほい堂るや八・ナシ/+ある・ナシ/+とり/\尓、(とりとり尓)・い登・
めて堂けれと・うち於となひ・【給】へる尓・いと・王
閑う・宇川くし遣にて・世ち尓・閑くれ・【給】
へと・をの徒可ら・も里・み・堂て満川る・八ゝ/(八八)・
みやす【所】裳・か遣堂尓・於ほえ・堂満者
ぬを・いと・よう・尓・【給】へりと・【内侍】乃す遣
の・き古えけるを・王可き・【御心】ち尓・いと・あ八れ
と・【思】・き古え【給】て・徒ね尓・満いらま本しく・
な徒さひみ・堂てまつら八やと・於ほえ・【給】
うへも・加き里奈き・【御】於もひとち尓弖/(26オ)
————————————–