世界中の源氏写本すべてを翻字するプロジェクト(後継の講座が開講中)

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が取り組む一番の仕事は、この地球上の、世界中にある『源氏物語』の古写本のすべてを翻字し、データベース化してみなさまに活用してもらえる環境を整え、提供することにあります。

 そのためには、『源氏物語別本集成』を継承した『源氏物語』の本文データベースを構築することです。

 ただし、その前提として、『源氏物語』の古写本を読んでいただく方々の協力が必要不可欠です。

 しかし、その協力者である『源氏物語』の古写本が読める方が、現状ではあまりにも少ないのです。

 これからは、『源氏物語』をはじめとする変体がなで書写された古写本を読める方々を、1人でも多く確保する必要があります。
 

 その意味から、『源氏物語』の古写本を読む勉強会を、まずは京都で開くことにしました。
 これは、本来なら大学の教育の中で行われてきたものです。
 しかし、今は教育現場でこうした取り組みが激減しています。
 

 そこで、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の活動の一環として、古写本『源氏物語』を読む会を、京都を皮切りにスタートさせることにしました。

『源氏物語』の写本を読む会

※この活動は、東京および大阪で開催中の「古文書塾てらこや」や京都で開催中の「池田本『源氏物語』「桐壺」を読む」等の講座に引き継がれています以下は記録して残します。

鎌倉時代の写本で『源氏物語』を読んでみませんか?

 ハーバード大学が所蔵する「蜻蛉」の巻をテキストに、物語をたどりながら、くずし字をよむ勉強会です。

■担当者:伊藤鉄也(国文学研究資料館・総合研究大学院大学教授:当時)

■テキスト:

(1)『国文学解釈と鑑賞別冊 源氏物語の鑑賞と基礎知識 No.28 蜻蛉』(伊藤鉄也編、至文堂、平成15年)

(2)『ハーバード大学蔵 源氏物語 蜻蛉』(伊藤鉄也編、新典社、近刊予定)

■日時:毎月第2土曜日 午後1時~2時30分 ※必ず土曜日ですが、次回開催日はブログとHPにてお知らせします。

■場所:WAKジャパン2階 :地図

■参加費:1回1000円(資料代含む)

 参加ご希望の方は、npo.gem.info@icloud.com宛に、お名前・Eメールアドレス・電話番号をご記入のうえご連絡ください。

■主催:特定非営利活動法人〈源氏物語電子資館〉

 ウェブサイト:http://www.eonet.ne.jp/~genjiito/

 興味と関心のある方は、奮ってご参加をお願いします。

 この勉強会では、ハーバード大学が所蔵する鎌倉時代中期という、『源氏物語』の中でも最も古いと思われる写本をテキストにして進めます。

 その写本が正確に読めるようになることに加えて、データベース化するにあたっての校正時のちょっとした知識も伝授することになります。

 なお、古写本が読めるようになり、データベース化の校正要領を理解なさった方には、『源氏物語』の翻字をお願いすることになります。

 それには、無償でのボランティアは極力廃した方針を堅持しています。

 つまり、些少ではありますが、謝金をお支払いします。

 または、図書を現物支給することでそれに代えることもしています。

 それに伴い、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の活動には、謝金をはじめとする幾許かの資金がどうしても必要です。

 それに関しては、今は賛助会員の方々のご支援と、この活動に理解を示してくださる正会員の方々からの会費が、当面は唯一の活動資金となります。

 会としては、また私個人としても、積極的な会員の勧誘は敢えてしていません。学会の諸先生方にも、直接はお誘いをしていません。

 少しずつ実績を示すことで、幅広い方々の理解をいただく中で支援資金を頂戴するという、気の長い方針で取り組んでいるところです。

 これは、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の創設の理念が、必ずいつか多くの方々に理解していただける、という信念のもとに設立メンバー各自が温めている思いでもあります。

 1人でも多くの方々のご理解とご支援をいただけることを、心より願っています。

 会員になっていただくことに関しては、のホームページの中の「支援者募集」を参照に手続きをしていただくことをお願いしています。

今後とも、温かい見守りを、どうぞよろしくお願いいたします。

特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉

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