第1回 2025年9月27日(土)
■相愛大学本「帚木(断簡)」(今回:第1丁表~第2丁表まで)
[変体仮名翻字版]
・翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
※〈朱点〉の有無から、複合語を認めていない場合を集めるとおもしろい。
[024119]————————————–
て・ね堂るへき/〈ママ〉・【中将】のき三八・いとこに
そ/と〈ママ、諸本つ〉、そ&に、(いとこそそ)・【人】け・とお可き/可〈ママ〉・【心】ち・して・【物】むつ可し
きひと・いふなれ八・なけしの・し毛に・
【人】/\/(【人人】)・ふして・いとふ/と〈ママ、諸本ら〉・なり・志も尓なん・ゆき・
をりて・堂ゝいまなん/(堂堂いまなん)・まうのほらん
と者へり川と・いふ・三那・し川まりぬる・け
者ゐ奈れ八・ナシ・かけかねお・者那ちて・【心見】
尓・ひきみれ八・ナシ・あなたより八・さゝさり介
り/(さささり介り)・き【丁】越・さうしくち尓/う〈ママ〉・さして・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・から
可川堂つ/可〈ママ、諸本ひ〉・【物】・をきて・み多りか者しきお/お〈次頁〉、者&者、き〈丁末左〉、(1オ)
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ナシ・わけいり・【給】て・け者ゐ・する・本とに・
より・【給】へれ八・ナシ・ナシ・いと・さゝや可尓て/(ささや可尓て)・ふし
堂りひ八本のくらきに・なまわ川
ら八し介れと・うへなる・きぬを・お
しやり【給】尓於んな八堂ゝ/(堂堂)・よひ川
る・【人】と・於もひ介り・いと・しのひて・【中将】・
免し川れ八・【人】志れぬ・於もひの・志るし・
ある・【心】ち・してと・いふ越・と可う毛・
於もひ・わ可れす・もの尓・おそ者るゝ/(おそ者るる)・
古ゝち/(古古ち)・して・やゝと/(ややと)・おひゆれ八と・可本尓/(1ウ)
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そて能・さ者りて・於とも・きこ江寿・
うち川けに・布可ゝらぬ/(布可可らぬ)・【心】と・ナシ・ナシ・於ほさん
も・こと者りなれと/八&後と・としころ・於もひわ
多る・【心】の・うちも・きこ江志らせんとて・
かゝる/(かかる)・於りを・まちいて堂る毛・さらに・
あさう八・あらしと・於もひなし・【給】へ
と・いと・や者らか尓て・お尓か三も・あら
堂ゝすましき/(あら堂堂すましき)・け者ゐなれ八・者し
たなう・あさましうこゝに八さへき/八さへき〈ママ〉、(あさましうここに八さへき)・
【人】毛者へらすなと/△&毛・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・堂可へ尓こそ/(2オ)
[4246]————————————–
第2回 10月25日(土)
■相愛大学本「帚木(断簡)」(今回:第2丁裏~第5丁表まで)
[変体仮名翻字版] (翻字:辻 義孝/補訂:伊藤鉄也)
・翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
[4274]————————————–
者へ免れと・いふもいふも・いきの・した
なり・き江まとへ累・けしき・いと・古
こ新/〈ママ、諸本こゝろくるしく〉・らうたけ奈れ八・於可しう於
ほさる・ナシ・ナシ・堂可うへうも・あらぬ・【心】の/の〈墨ヨゴレ〉・
し累へ・なる越・於も者す尓も・於ほ
免い・【給】める可那・すき可ましう八・
ナシ・ナシ・みえ・多てまつらし・於もふ・ことこゝに
て/(ことここにて)・すこし・きこゆへきとて・いと・さゝ
やか奈れ八/(ささやか奈れ八)・かきい多きて・さう新
のうち・いれ・【給】尓・あやしく所毛ちより多れと免川る/て&所、多&毛、ちより多れと/$、八&と、(あやしくて多ちより多れ八、毛と免川る)、ち/〈次頁〉、(2ウ)
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【中将】めく・【物】・
きたるき多る・やゝと/(ややと)・能ひ尓/ひ〈ママ、諸本【給】〉・あやし
くて・堂ちよりたれ八・ナシ・に本ゐ・きて・
か本尓も・かゝ類/(かか類)・古ゝち/(古古ち)・すれ八・於もひ
よりぬ・あさましや・こ者・い可なる・こと
そと・於もひ・さわ可るれと・きこゆ
へき・可多毛・なし・な三/\の/(な三な三の)・【人】奈ら八
こそ・あら免羅か尓も/免$(あら羅か尓も)・ひきかなく
羅免・堂れ多尓/堂〈ママ、諸本そ〉・【人】の・あまた・志らん八/の&志、(のらん八)・
いと越し可るへき・ナシ・ナシ・【見】さわきて・したひきたれと/ひ〈次頁〉、(3オ)
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と可・なくて・おくなる・越
まし尓・ふし・【給】ぬ・さうし・ひきた
てゝ/(ひきたてて)・ナシ・【御】む可へに・おものとれよと・の【給】へ八・
【女】き三・【心】あ八せて可ゝるとしもやと/も〈判読〉(可可るとしもやと)・
ひとの・於もふらんと・ナシ・ナシ・わりなく於もふ尓/尓〈行末右〉・
な可れぬ者可り尓・あせ尓・なりて・いと・
なやまし介尓さへみゆ・いとこより
とりいて【給】こと尓そ/いとこより〈ママ〉、こと&いと・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・あらん・としころ
もすこし川へうあな可ちなる
ま尓て【物】を/尓&後な・ナシ・ナシ・の多まひ川くすへか免れと/か〈次頁〉、(3ウ)
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なを・いと・わ可/\新き古
こちし者へる八/(わ可わ可新き)・う川ゝとも/(う川川とも)・於もふ【給】
へられ数こそ/【給】&【給】・かすならぬ・みな可ら
かう・おほしくたしけ類/れ&類、(おほしくたしけれ)・【御心】の/八&【御】・ほと
八・い可ゝわ/(い可可わ)・あ佐ましうと・於もふ・【給】遍し
羅さらん/(【給】遍し羅さらん)、し〈行末左〉・八と/八〈ママ、諸本い〉・可うような累・き者ゝ/(き者者)・
き八とこそ・者へなれとて・於したち・
【給】へ累・なさけなさお・ナシ・うしと・於もへ
るも・け尓・いと越しう・者つ可しけな
れ八・ナシ・その・き八/\毛/(き八き八毛)・【又】・於もひ志らぬ・う井こと奈れ八/う〈次頁〉、(4オ)
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な可/\/(な可な可)・い者れし堂る
いと/者〈判読〉・ナシ・ナシ・ナシ・うたてあり介る・おの川から・き・た
まう・やうも・あらむ・あな可ち尓・
すきかましき【心】と八・さらに・ならぬ
を・さるへき尓や・志ふ/〈ママ、諸本け尓〉・可く・あ者め
られ・多てま川るもいとわ里なう・
ことわりなる尓・ナシ・三川からも・あやし
きまて那んと・ま免多ちて毛・す
へくよろ川尓・の【給】へと・いと者つ可し
け尓・たくひなき・【御】介者いの・いよ/\/(いよいよ)/よ〈判読〉(4ウ)
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うちとけ・きこ江んも・ナシ・者つ可し介れ八・
すくよ可尓・【心】川きなしと八・みへ・堂て
ま川るとも・さる・可多に・いふ可ひなくて
も・すくしてむと【心】川よう・於もひな
して・川れなく・もて那す・ひと本【上】の/本【上】〈ママ、諸本から〉・
堂をや可なる尓・川よい・【心】を・志ひ
て・く者へ多れ八・奈よたけの・【心】ち・して・
さす可尓・越くへくも・あらす・ふしこと
に・【心】やましうて・あやにくけなる・
【心】さまを・いふ可ひなしと・於もひて/(5オ)
————————————–[4451]
第3回 11月22日(土)
■相愛大学本「帚木(断簡)」(今回:第5丁裏~第7丁裏まで)
[変体仮名翻字版] (翻字:辻 義孝/補訂:伊藤鉄也)
・翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
————————————–[4452]
なく・さま・いと・あ者れけ奈り・あ奈可
ち尓【心】くるしう八あらねと・ナシ・みさら
ましか者・堂さう/\しからましと/堂さう/\し〈ママ、諸本くちをし〉(堂さうさうしからましと)・於ほ寿・
なくさ免可多う・ナシ・於もへれ者/△&者・なと・可う・うとま
しき・【物】尓八・於ほすへき・於もむき・さ満なる
於こそ・ちきり・ありと八・於もひ奈い・【給】ら免・
むけ尓・よ越・志らぬ・けしきに・於ほされ
堂る・介しきなん・いと・川らきこと・うら
みられて・いと・かう・うき・三能・本との・さ
堂まらぬ・ありしな可らにて・ナシ・かゝる/(かかる)・【御】/以下落丁、(5ウ)
————————————–[4493]
二丁脱落
4677-4493=184文節
(5ウ)1丁42文節×4丁=168文節
(6オ)1丁57文節×4丁=228文節
————————————–[4677]
ほとに/〈ママ、諸本ほのかに〉・みへ・【給】へ累・ナシ・ナシ・み尓・しむ者可り尓・於
もふ川る・すき【心】ともゝ/(すき【心】ともも)・あへ可/可±め、(あへ可め)、〈ママ、諸本あへかめる〉・【月】八・あり
あ介尓て・ナシ・ナシ・かけ・をさまれる【物】可らか本やさか
尓/(やさか尓〈ママ、諸本けさやかに〉)・【見】えて・奈可/\/(奈可奈可)・お可しき・あとや本能なり/〈ママ、諸本あけほのなり〉・奈
に【心】毛那く・そらの・けしきも・堂ゝ/(堂堂)・みる・ひと
可らとの三・ナシ・ゑん尓も・ナシ・【見】ゆるなりけり・【人】志れぬ・
【御心】尓八・いと・むねい多く・ナシ・ナシ・ナシ・かへりみ可ち尓て・いて・
【給】て・との尓・可へり・お八して毛・とみ尓・万とろま
れ・【給】者す・【又】・あひみるへき・可多・なきを・あ
者れ尓・この・【人】の・於もふらんこと八まして・ナシ・ナシ・い可ならんと/と〈丁末左〉、(6オ)
————————————–
【心】く累しう・於ほしやる・ナシ・すくれ多る・ことは・
な介れと・免やすくも/△&免・・みえ川る可那・ゝ
この/こ〈ママ、諸本か〉(那この)・志那ゝ奈可/〈ママ、諸本しなかな〉、(志那那奈可)・くま那う・みあ川むる・
【人】の・いひし・ことの者ゝ/(ことの者者)・け尓と・おほ志あ者
せられて・にしおもての/以下あ介川るマデ4665~4668混入・かうし・いそき・あ介川
る・け者ゐも/以下ゆ可しかり介りマデ独自異文・さる可多尓・ゆ可しかり介り・
この・ころ八・との尓の三・於者す・なを・可能【人】
の・うち多へて・ナシ・ナシ・於もふらん・こと・【御心】尓・かゝりて/(かかりて)・
くるしきを・おほしわひて・きの可み越・め
し多り・可能・ありし・とう【中納言】・こゝに/(ここに)、(6ウ)
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ゑさせよ・らうたけ尓・みへしお・み尓・ち可う・
川可ふ・ひと二・せん・うへ尓もわれ・多てまつらん
と・乃【給】へ八・いと・可しこき・於ほせ【事】尓・者へり・
か能あねなる・【人】尓・いひ者へらんと・【申】尓も・
むね川ふれ【給】へと・ナシ・川れ那くて・そ乃・
あねき三八・あそこの・おとゝや/(あととや)・毛堂れ多
る・さ毛・者へらす・この・【二三】ねんこそ・かくて・毛の
し・者へれ・をやの・於きて尓・あらすと・ナシ・古ゝろ
ゆ可ぬ/(古古ろゆ可ぬ)・やう尓なん・きゝ/(きき)・堂まふすと・きこ
ゆれ八・あ者れの・ことや・者む多し可らす/〈ママ、諸本よろしう〉・きこゆる/こ〈次頁〉、(7オ)
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【人】そかし・まことに・よしやと・の多ま者す
れ八・ことも・なく・者へるへし・いと・もて者那れ・う
と/\しう/(うとうとしう)・者へれ八・【世】・れい尓てなむ/〈ママ、諸本たといにて〉・む川ひ・
者へらぬと・きこゆ・佐てかのこきみは/△&佐・
【五六】・者可りありて・ナシ・ナシ・ゐて・まいれり・こまや
か尓・お可しきこと八・奈介れと・な万めき・
ナシ・あてなる【人】と・みえ多り・めしいれて・いと・な
川可しう・可多らひ・【給】へ八・わら八【心】ち尓・ナシ・
いとうれしと・於もふ・あねき三能・ナシ・【御】ことの・
いとく八しう・とひ・【給】へ八わら八【心】ち尓・さるへき布し/\八いくゑ/へ〈次頁〉、(布し布し八いくゑ)、(7ウ)
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