体験会 2025年4月12日(土)
[講座内容]
『百人一首』のカルタには、優雅な歌人の絵姿と美麗な書体で和歌が書かれています。今回使う2種類のカルタを収めたテキストは、江戸時代に書かれた変体仮名の気品あふれるものです。日本の伝統的な文化資産である変体仮名が、自由に読めるようになります。なお、和歌の解釈や鑑賞はしません。
[講師からひとこと]
テキストには、講師が編集したテキストを使います。陽明文庫旧蔵『百人一首』と国文研蔵『鶴丸紋/哥かるた』を収録しています。現代の活字を読むこととの違いを、実感してください。崩し字を一字ずつ確認しながら読み進めるので、古写本を読む技術も身につきます。テキストは、五月に刊行予定です。
『(仮)変体仮名でよむ百人一首かるた』(伊藤鉄也・吉村仁志 編、新典社、2025年5月刊、124頁、本体価格 2,400円+税)
第12回講座 2025年5月10日(土)
「蜻蛉」
『百人一首』
2025年6月
2025年6月14日(土)
「蜻蛉」
『百人一首』
2025年7月12日(土)
「蜻蛉」
『百人一首』
蜻蛉
2025年8月9日(土)
『百人一首』
2025年8月9日(土)
■ハーバード大学蔵『源氏物語 蜻蛉』59丁表2行目~61丁裏
翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部
( 「 )・末尾( 」 )、底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
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い川可多尓も/\/(い川可多尓もい川可多尓も)・よりて・めて多き・【御】すく
せ・みえ多る・さ万尓てそよに・於八せまし
かし・あさ満しく・八可なく・【心】うかりける・【御心】可
奈なと・【人】尓八・その・王多りの・こと・かけても・し
里可本尓・い者ぬ・ことなれ八・【心】日と川二・あ可春・
むね・い多く・【思】・【宮】八・うちの・【御】もの可多りなと・
こ万や可尓・きこえ・【給】へ八・いま・【一所】八・多ちいて/ち&ち・
【給】・みつけられ/△&み・多て万川らし・【御】者てをも・すく
さ春・【心】あさしと・みえ・多て万つらしと・【思】へ八・
かくれぬ・[31]ひん可しの・わ多【殿】尓・あきあい多る/(59オ)
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とくち尓・【人】/\/(【人人】)・ゐて・もの可多りなと・する・【所】尓・
於者して・なにかし越そ・【女房】八・む川可し
う/可=ま、(む川ましう)・於ほすへきや・【女房】多に・かく・【心】や春き八・
あらし可し・さるへ可らん/±さす可尓・こと八・於しへ・きこ
えぬへくも・阿り・やう/\/(やうやう)・三し里・【給】へ可免れ八・
いとなん・うれしきと・の多万へ八・いといらへ尓くゝ/(いらへ尓くく)・
於もふ・【中】尓・【弁】のをもとゝて/(【弁】のをもととて)・なれ多る・於と
なそ・む川可しう・於もひ・きこゆへき・ゆへ
なき・【人】の・八ち・きこえ・八へらぬ尓や・もの八・
さこそは・【中】/\/(【中中】)・八へり介れ・可ならす・その・ゆへ・多つねて/つ〈次頁〉、(59ウ)
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うちとけ・【御】らんせらるゝにしも/(【御】らんせらるるにしも)・【侍】ら
ねと・か者可り尓・於もなく・川くりそめてける・
【身】尓・於者さらんも・可多八らい多くてなんなと・
きこゆれ八・ゝ川へき/ゝ&へ、(八川へき、八川川き)・あえ/あ$ゆ、(ゆえ)・【侍】らしと・【思】さ多
めて/て$、・多万ひてけるこそ・くちをし介れ
なと・能【給】川ゝ/(能【給】川川)・三れ八・からきぬ八・ぬきすへし・
於しや里・うちと介て・ゝならひしけるなるへし/(てならひ)・
すゝりの/(すすりの)・ふ多川尓/川$、(ふ多尓)・すへて・【心】もとなき・八なの・す
江/\/(す江す江)・於里て・もてあそひけ里と/ひ&そ、(もてあひひけ里と)・三ゆ・可多へ八・
きちやうの・あな多に・春へり可くれ・あるい八(60オ)
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うちそむき・於し阿介多る・との・可多尓・
万きゝ八し川ゝ/前ゝ$ら、(万きき八し川川、万きら八し川川)・ゐ多累/ゐ$ゐ、る&累、累=る・可しらつきともゝ/(可しらつきともも)・を可
しと・三王多し・【給】て・すゝり/(すすり)・ひきよせ弖・
「於三なへし・三多るゝ/(三多るる)・【野】へ尓・ましると母・
川ゆの・あたなを・王れ尓・可介免や」・【心】や春く
者・於ほさてと・多ゝ/(多多)・この・しやうしに・うしろ・
志多る・【人】尓・三せ・【給】へ八・うちみしろきなと
も・せ須・のとや可なるもの可ら・いと・ゝく/(とく)・
「いなと/い$八、(八なと)・いへ八・なこそ・あ多なれ・於三なへし・
なへての・川ゆ尓・三多れや八・する」と・可き多る/多〈次頁〉、(60ウ)
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て・堂た/り&た・可多そ八なれと・よしつきて・
於ほ可多・めや春介れ八・多れならんと・三・【給】・いま・ゝ
うの本り介る/(まうの本り介る)・三ちに・ふ多遣られて・とゝこ本り
い多るなるへしと/(ととこ本り)・三ゆ・【弁】のおもと八・いと・けさ
や可なる・於きな【事】尓て・八へりとて・
「たひね・して・な越・【心】三よ・【女】へし・さ可り能
さ可りの/さ可りの〈ママ〉・いろ尓・う川り・うつら春」・さて・のち・さ
多め・きこえさせんと・いへは・
「やと・可さ八・【一夜】八・ねなん・於ほ可多の・【花】二
△なに/〈△ニ貼紙、「△なに」ヲ隠ス〉・うつらぬ・【心】なりと母」と/【心】&【心】・阿れ八・な尓可は(61オ)
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