京都講座 配布資料 2025年4月-

第29回 2025年4月26日(土)

第17丁裏4行目から第19丁表2行目

可ためと・なりて・【天下】を/±〈朱点〉・堂すくへき・可多尓弖・

【見】れ八/み〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・【又】そ乃/±〈朱点〉・さう・多可ふへしと・いふ・【弁】も/±〈朱点右〉・いと

さ江/さ±〈朱点〉、さ=〈朱傍点2〉、江=〈朱傍点〉・かしこき/±〈朱点〉・八可勢尓て・いひか八し多流/±〈朱点〉・【事】とも

なん・いとけう/±〈朱点〉・阿り遣る・ふ三那と/±〈朱点右〉・つくりか八して・

遣ふ/±〈朱点〉・阿春・かへりなんと・する尓・かく/±〈朱点〉・めつらしく/±〈朱点〉・

阿里可多き/き±〈朱点削〉・【人】尓・あひ/±〈朱点〉・多てまつり多流・よろこ

飛乃/±〈朱点〉・可へりて八・可なし可るへき/±〈朱点〉・【事】能・【心】八へを・

於もしろう/±〈朱点〉・徒くり堂る尓・みこも/±〈朱点〉・いとあ八れ

なる・くを/=句・つくり・堂まへるを・か起りなく/±〈朱点〉・めて・

多て万つりて・いみしき/±〈朱点〉・をくり【物】ともを・さゝ

け/(ささけ)・多て万つる・於ほや介毛/±〈朱点右〉・於ほく能・毛乃・多ま者勢那としけるを/ま〈次頁〉、(17ウ)

————————————–

もらさ勢/±〈朱点〉・多ま八ねと・

を乃つ可ら/±〈朱点〉・【事】/±〈朱点〉・日ろこ里て・【春宮】乃/±〈朱点〉・【御】於ほち

於とゝ那とも/(於とと)・起ゝ/(起起)・【給】て・い可なる/±〈朱点〉・【事】尓可と・於ほし

う多可ひてなん/±〈朱点〉・あ里ける/±〈朱点〉・み可と/±〈朱点右〉・かしこき・【御心】

尓・やまとさうを/±〈朱点〉・於本し於ほ世弖/±〈朱点〉・お本しよれる/±〈朱点〉・

【事】・なれ八・いまゝて/±〈朱点〉、(いままて)・こ乃・【君】を・みこ尓も・那さ勢・

多ま八さり遣る越・さう【人】者/±〈朱点〉・まこと尓・かしこか里遣

里と/±〈朱点〉・於も本しあ八せて/±〈朱点〉・む本んの/±〈朱点〉、=無品・【親王】能・遣さく

乃/=外戚・よ勢・那き尓て八・堂ゝよ八さし/(堂堂よ八さし)・わ可/±〈朱点〉・よも・いと・さ

堂め可多き越・ナシ・多ゝ【人】尓て/±〈朱点〉、(多多【人】尓て)・於本や遣能・【御】うし

ろ三・するなん・ゆくさきも/±〈朱点〉・堂のもし遣那めると/(18オ)

————————————–

お本しさ多めて/±〈朱点〉・いよ/\/±〈朱点〉、(いよいよ)・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・みち/\の/(みちみちの)・さ江を・なら八さ

勢・【給】尓・起八/±〈朱点〉・こと尓かしこくて/か±〈朱点〉・堂ゝ【人】尓八/±〈朱点〉、(堂堂【人】尓八)・いと・

あ多らし遣れと/±〈朱点〉・みこと/±〈朱点〉・なり【給】な八・【世】乃/±〈朱点〉・う多可ひ・

於飛多まひぬへく/±〈朱点〉・【物】し・【給】へ八・すく江う乃/±〈朱点〉、=宿曜・かし

こき・三ち乃【人】尓/△〈削〉尓・かう可へさ勢/±〈朱点〉・【給】尓も・多ゝ/±〈朱点〉、(多多)・於な

し・さま尓なん・ナシ・【申】多りけ連八・【源氏】尓/±〈朱点〉・なし・

堂てまつるへく・ナシ・於本しをきて多り・とし【月】尓/±〈朱点右〉・

そへ弖/±〈朱点〉・三やすところ能/±〈朱点〉・【御事】を・於ほし王す

るゝ/(於ほし王するる)・【時】・な新/く〈削〉新、(なく)・なくさむやと/±〈朱点右〉・さるへき・【人】ゝを/(【人人】を)・まい

ら勢て・【御覧】する尓も・なすらひ耳/±〈朱点〉・於本さる

へきも・那く・阿り可多き/±〈朱点〉・よ那りけ礼八・【物】うく乃三よろ川/±〈朱点〉、乃〈次頁〉、(18ウ)

————————————–

於ほしめ志む春本ゝれ多里/±〈朱点〉、流〈削〉里、(む春本本れ多流)・【先帝】

能/±〈朱点右〉・【四】能【宮】・ナシ/+【御】可多ちよに、よ±〈朱点〉・ナシ/+春くれ弖・ナシ/+きこえ・ナシ/+堂可う・ナシ/+於八しま須(「須」ノ右下ニ朱点)・八ゝきさ起、(八八)・(250426_ここまで)

 

第30回目 2025年5月24日(土)

第19丁表2行目から第19丁裏

於ほしめ志む春本ゝれ多里/±〈朱点〉、流〈削〉里、(む春本本れ多流)・【先帝】

能/±〈朱点右〉・【四】能【宮】・ナシ/+【御】可多ちよに、よ±〈朱点〉・ナシ/+春くれ弖・ナシ/+きこえ・ナシ/+堂可う・ナシ/+於八しま須(「須」ノ右下ニ朱点)・八ゝきさ起、(八八)・よ尓なう/±〈朱点〉・かしつき/±〈朱点〉・ゝ古江/(き古江)・

【給】を・うへ尓/±〈朱点〉・さ布ら婦・【内侍】乃す遣/±〈朱点〉・せん多い乃/±〈朱点〉・

【御時】の・【人】尓て・可能/±〈朱点〉・【宮】尓も・新多しく・万いり気

礼八/±〈朱点〉・い盤けなく/±〈朱点〉・於八しましける/±〈朱点〉・【時】より・【見】/±〈朱点〉、△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多て

まつり遣り・いまも/±〈朱点右〉・本乃【見】・多てまつりて・う勢/±〈朱点〉・

【給】尓し・【更衣】能/±〈朱点〉・【御】可多ち尓・ゝ/±〈朱点〉、(尓)・多まへる・【人】を・【三代】

能/±〈朱点〉・三や徒可へ尓・ナシ・江/±〈朱点〉・【見】/△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多てまつり・つ遣ぬ尓・きさい

乃【宮】能/±〈朱点〉・飛め【宮】こそ・いと/±〈朱点〉・よう・於本江弖/±〈朱点〉・於ひい

てさ勢/±〈朱点〉・多まへれ・ナシ・あり可多き/±〈朱点右〉・【御】可たち尓なんと/±〈朱点〉・

そうし遣る尓/±〈朱点〉・ナシ・まこと尓やと/±〈朱点〉・【御心】/±〈朱点〉・とまりて・ナシ・まいら勢/±〈朱点〉、ら〈次頁〉、(19オ)

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堂てまつり/へ〈削〉つ・【給】へき・よし・ねんころ尓/±〈朱点〉・きこ

江・堂まひ遣るを・八ゝきさ起/±〈朱点〉、(八八)・あ那/±〈朱点〉・於そろし

や・とうく乃女御の/±〈朱点〉・み【心】・いと・さ可那くて・起りつ本能

かういの/±〈朱点〉・あら八尓・八可那う/±〈朱点〉、く〈削〉う、う=う〈削〉・もてなされ尓し・多

めし毛/±〈朱点〉・ゆゝしうと/(ゆゆしうと)・於本しつゝ三弖/±〈朱点〉、(つつ三弖)、【見】$〈削〉三、三=△〈削〉・す可/\しうも/±〈朱点〉、=速ゝ(速速)、も〈行末左〉、(す可す可しうも)・

於本し多ゝ佐り遣る/±〈朱点〉、(多多佐り遣る)・本と尓・起さき/±〈朱点〉・うせ・【給】

ぬ・【心】本そくて/±〈朱点〉・於八しま春らんを・多ゝ/±〈朱点〉、(多多)・王可をん

那みこ多ち能/±〈朱点〉、=我・於なし・つら尓・於もひ/±〈朱点〉・起こ江ん

なと・いふ可う/±〈朱点〉、い+と、傍とノ下ニ〈朱点〉・起こ江/±〈朱点〉・たまふ・さふら婦/±〈朱点右〉・【人】/\/±〈朱点〉、(【人人】)・【御】うし

ろ三多ち/し〈行末左〉、±〈朱点〉・【御】せうと能/±〈朱点〉・【兵部卿】乃【宮】なとも・遣尓/±〈朱点〉・

かう/±〈朱点〉・【心】本そくて/±〈朱点〉・於八しまさむより八/±〈朱点〉・【内】す三も/±〈朱点〉、も〈次頁〉、(19ウ)

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第31回 2025年6月28日(土)

尾州家河内本「桐壺」(今回:第20丁表~第21丁裏まで)
[変体仮名翻字版]
・翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
  傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
  補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
  底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
※〈朱点〉の有無から、複合語を認めていない場合を集めるとおもしろい。
■翻字に関する佐藤さんからのメモ (要・第1回と第5回の〈朱点〉の再点検)
〈朱点〉を使って、原文をいかに正確に読み取るかという工夫が、尾州家河内本などでは随所に見受けられる。
  ※本行の文字間に打たれた読点としての朱点は、補入記号のない補入として、[/±〈朱点〉)]を原則とする。
ただし、朱点が削除されいてる場合は[±〈朱点削〉]又は[±〈朱点削?〉]とする。朱点が文字の左右に打
たれている場合は[/■±〈朱点右〉]又は[/■±〈朱点左〉]とする。特に朱点が右上に打たれている場合
は、文章の切れ目を示す句点の意味を持っている。
濁点やミセケチなどで朱点が2個あれば、[■=〈朱傍点2〉]とする。なお、ミセケチはおおむね左上に打
たれる傾向がある。
(1)句読点代わりに用いている場合
   ①読点・・「/±〈朱点〉」とし、文節の途中にある場合は「■±〈朱点〉」とする。
   ②句点・・文の最後につくもので、「±〈朱点右〉」「±〈朱点左〉」とする。
ただし、行末にある句点は、便宜上、次の文節の末尾に「±〈朱点〉」として明示したので要注意。
   ③朱点が複数個ある場合は、「ち=〈朱傍点〉」「飛=〈朱傍点2〉」「飛=〈朱傍点3〉」とする。
     例 【野】王起堂ち弖/±〈朱点右〉、堂=〈朱傍点2〉、ち=〈朱傍点〉 (7ウL2)
(画像省略)
(2)傍点を用いて後の解釈に利用したと思われる例
   ①強調・・文字の左側につくので傍書にならい、「いとと=〈朱傍点〉」
   ②不明・・・右につく場合で「と=〈朱傍点右〉」としたがミセケチの可能性も?
 (3)「見」はなぞり書きされることが多い。次の表記を付加情報の基本とする。
今は、【見】の左横にはミセケチ記号はないものとする。
      例 △〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉 (6オL6)
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新・【給】て・於ほん【心】なとも/±〈朱点〉・なくさむへくと/±〈朱点〉・於毛
本しなりて/±〈朱点〉・ナシ・万いら勢/±〈朱点〉・多てまつり・堂まへり・ナシ・
ふち川本と起こゆ/±〈朱点右〉、起±〈朱点〉・遣尓【御】可多ち/±〈朱点右〉、【御】±〈朱点〉・ありさま/±〈朱点〉・
ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・あやしき万てそ/±〈朱点〉・於ほ江/±〈朱点〉・堂まへる・これ者/±〈朱点右〉・
【人】乃/±〈朱点〉・【御】き八・まさり/±〈朱点〉・於もひや里/±〈朱点〉・めてたくて/±〈朱点〉・多れも/±〈朱点〉・
江/±〈朱点〉・於もひ於としめ・起こ江・堂ま八ね八・う遣八り
て/±〈朱点〉、う遣=〈朱傍点〉、八=〈朱傍点2〉、りて=〈朱傍点〉・あ可ぬ/±〈朱点〉・【事】・なし・可礼八/±〈朱点右〉・【人】も/±〈朱点〉・ゆるし/±〈朱点〉・起こ江さ里
し尓いとゝ/い±〈朱点〉、(いとと)・於本ん【心】さし能/±〈朱点〉・あやにくなりしそ
かし・於本しま起ると八/±〈朱点右〉・な遣れと・をのつ可ら/±〈朱点〉・【御
心】う川ろひて/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・こよ那う/±〈朱点〉・於ほしなくさむ/±〈朱点〉・やうなるも/も〈行末左〉・
あ八れなる/±〈朱点〉・わさなり遣り・【源氏】のき三八/±〈朱点右〉、【見】$〈削〉三、三=△〈削〉・【御】あ多り/±〈朱点〉、り〈丁末左〉、(20オ)
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さ遣さ勢/±〈朱点〉、=不遠也、さ遣=〈朱傍点〉・多ま八ぬ本と尓・し遣う/±〈朱点〉・わ多ら勢/±〈朱点〉・【給】・
可多八・まして/±〈朱点〉・江・かく礼あへさせ・多ま者須・いつ
れの/±〈朱点右〉・【御方】も・わ礼/±〈朱点〉・【人】尓/±〈朱点〉・於とらんと・於本し多流や八/±〈朱点〉・
ナシ・ある・と里/\尓/±〈朱点〉、(と里と里尓)・いと/±〈朱点〉・めて多うこそ八・於八寿礼と・みな/±〈朱点〉・
うちをと那飛/±〈朱点〉、をと那=〈朱傍点〉、飛〈朱傍点2〉・ナシ・多まへる尓・ナシ・いと/±〈朱点〉・王可う/±〈朱点〉・ゝ徒くし
け尓て/±〈朱点〉、(う徒くしけ尓て)・せち尓/±〈朱点〉・かく礼/±〈朱点〉・多まへと/ま=マ・あさ遊ふ尓/±〈朱点〉・さふら
ひ・多まへ八・をのつ可ら/±〈朱点〉・ナシ・【見】/±〈朱点〉、み$〈削〉【見】、【見】=△〈削〉・多てまつり・【給】尓・八ゝ/±〈朱点〉、(八八)・
みや春ところ・可遣多に/±〈朱点〉・於ほ江/±〈朱点〉・堂ま八ぬを・ナシ・
いと/±〈朱点〉・よう/±〈朱点〉・に/±〈朱点〉・ナシ・多まへりと・【内侍】乃す遣の/±〈朱点〉・起こ江
遣るを・於さ那き/±〈朱点〉・於ほむ【心地】尓/±〈朱点〉・いと/±〈朱点〉・あ八礼と/±〈朱点〉・
於もひ/±〈朱点〉・きこ江【給】て・つね尓/±〈朱点〉・【見】/±〈朱点〉、△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多てまつらま本しく/く〈次頁〉、(20ウ)
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なつさひち可う/±〈朱点〉、ち±〈朱点〉・まいら八やと/±〈朱点〉・於ほえ/±〈朱点〉・多まふ・
うへも/±〈朱点右〉・可きり那幾/±〈朱点〉、く&幾、(可きり那く)・【御】於もひとちにて/±〈朱点〉・な/±〈朱点〉・う
と三・【給】そ・あやしう/±〈朱点〉・よそへ/±〈朱点〉・きこ江徒へき【心地】
なん/【心地】±〈朱点〉・する・なめしと/±〈朱点〉・於本さて/±〈朱点〉・らうたう/±〈朱点〉・し・【給】へ・つら
つき/±〈朱点〉・まみなと能/±〈朱点〉・いと/±〈朱点〉・よう/±〈朱点〉・に多里し/±〈朱点〉・ナシ・ゆへ・可よひ/±〈朱点〉・き
こ江多めるも・に遣那可ら春/±〈朱点〉、春+と、傍とノ下ニ〈朱点〉(に遣那可ら春と)・つね尓・きこ江さ勢/±〈朱点〉・
【給】を・於さ那きこゝち尓も/±〈朱点〉、こ±〈朱点〉、(ここち)・う礼しく/±〈朱点〉・於もひて・
八可那き/±〈朱点〉・【花】/±〈朱点〉・もみち尓・つ遣ても/±〈朱点〉・於可しき/±〈朱点〉・さま尓・
【心】さしを【見】江堂て万つり/±〈朱点〉、【見】±〈朱点〉、△〈削〉【見】、【見】=△〈削〉・こよ那う/±〈朱点〉・【心】よ世/±〈朱点〉、△〈削〉よ、△〈削〉せ・
起こ江・堂まへれ八・こきてんの【女御】八/±〈朱点〉・【又】/±〈朱点〉・こ能/±〈朱点〉・【宮】を・
【心】/±〈朱点〉・よ可ら須・於もひきこ江【給】/±〈朱点〉・ゆへ尓うちそへ弖/う±〈朱点〉、(21オ)
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もとよりの/±〈朱点〉・【御】尓くさも/尓=ニ、(【御】二くさも)・堂ちいてゝ/±〈朱点〉、(堂ちいてて)・ナシ・【物】しと/±〈朱点〉・
於ほし多り/±〈朱点〉・よ尓なう/±〈朱点〉・堂くひなしと/±〈朱点〉・ナシ・【見】/±〈朱点〉、△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多て
まつり・ナシ・な多可う/±〈朱点〉・於八春流/±〈朱点〉、し&春、(於八し)・【宮】能/±〈朱点〉・【御】可多ち尓も・
なを/±〈朱点〉・この/±〈朱点〉・【君】能・尓本八しさ八・まさりて/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・多とへん/±〈朱点〉・
可多・那くう川くし遣那るを/う±〈朱点〉・よの/±〈朱点〉・【人】・飛可る
【君】と/±〈朱点〉・きこゆ/±〈朱点〉・ふち川本の/±〈朱点右〉・ナシ・ナシ・【御】於ほ江・と里/\
なりと尓や/(と里と里なりと尓や)・かゝやく飛能【宮】と/±〈朱点〉、飛±〈朱点〉、(かかやく)・きこゆめ里し/し〈左傍記〉・
【源氏】乃/±〈朱点〉・【君】能・【御】王ら八す可多・いと/±〈朱点〉・可へまうく/±〈朱点〉・
於ほ世と/±〈朱点〉・【十二】尓て/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・ナシ・【御元服】・ナシ・し多まふ・み可登/±〈朱点右〉・
よろ川尓/±〈朱点〉・井多ち弖/±〈朱点〉、=居起〈付箋〉・於本しい多川き・かきり/±〈朱点〉・
ある・【事】尓・【事】を/±〈朱点〉・く八へさ勢・ナシ・ナシ・ナシ・多まふ・飛とゝ世能/±〈朱点右〉、(飛とと世能)、能〈次頁〉、(21ウ)
第32回 7月26日(土)
■尾州家河内本「桐壺」(22丁表~24丁裏)
【春】【東宮】能・【御】遣んふく能・【南殿】尓/±〈朱点〉・ありし・き志
き・よそ本し可里し【御】ひゝき尓/±〈朱点〉、(【御】ひひき尓)・於とさせ・多ま
八寸・ナシ・ナシ・ところ/\能/±〈朱点右〉、(ところところ能)・きやう/=△〈削〉饗・くら川可さ/±〈朱点〉、=内蔵寮・こくさうゐなと/±〈朱点〉、=穀倉院・
ナシ・於本や遣【事】尓/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・つ可う万つ礼るれいの於ろそ可なる/れ±〈朱点〉・
【事】も・と里王き多流/±〈朱点〉・於本世【事】/±〈朱点〉・あ里て・ナシ・をの/\/±〈朱点〉、(をのをの)・
きよらを・つくして徒可うまつ礼り/徒±〈朱点〉・於八しま春/±〈朱点右〉・
てん乃・日ん可し能・飛さし尓・日ん可しむき尓/±〈朱点〉・【御】
いし/±〈朱点〉、い=倚子・堂てゝ火さ能【御座】/±〈朱点〉、火±〈朱点〉、(堂てて)、火=冠者・飛きいれの/±〈朱点〉・【大臣】乃・
【御】さ・【御前】尓/±〈朱点〉・阿り・【時】なりて/±〈朱点右〉・【源氏】/±〈朱点〉・まいり・多まふ・
三つら/±〈朱点右〉・ゆひ・多まへる・つらつき/±〈朱点〉・可本の/±〈朱点〉・尓本ひ・さま/±〈朱点〉・
可へ・堂まはむ/へる&はむ・【事】・於し遣なり/±〈朱点〉・【大蔵卿】/±〈朱点右〉・三蔵人/三$〈墨〉、±〈朱点〉(22オ)
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つ可う万川る/±〈朱点〉・いと/±〈朱点右〉・きよらなる/±〈朱点〉・【御】くしを/±〈朱点〉・そく/±〈朱点〉・本と・
【心】くるし遣なり/±〈朱点〉・うへ者/±〈朱点右〉・三やすところ能/±〈朱点〉・【見】多万
八まし可八と/み〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・於本しいつる尓/±〈朱点〉・いと多へ可多き越/±〈朱点〉、江〈削〉へ・
【心】徒よく/±〈朱点〉・於本し可へ春・かうふりし/±〈朱点右〉・【給】て・【御】や春三
ところ尓/±〈朱点〉・ま可て/±〈朱点〉・堂まて・【御】そ/±〈朱点〉・多てまつり可へ弖・
於里弖/±〈朱点〉・八いし/±〈朱点〉、=拝・多て万つり・【給】・さま尓そ・三那【人】/±〈朱点〉・
な三多・於とし/±〈朱点〉・多まふ・み可と八/±〈朱点右〉・まし弖/±〈朱点〉・江/±〈朱点〉・多へさせ・
堂ま八春・於本しま起るゝ/±〈朱点右〉、(於本しま起るる)・於里も・阿り遣類/±〈朱点〉・
む可しの/±〈朱点〉・【事】・と里可へし・ナシ・可奈しう/±〈朱点〉・於も本さる・
いと/±〈朱点右〉・可う/±〈朱点〉・き飛わなる/±〈朱点〉、き=〈朱傍点〉、飛=〈朱傍点2〉、わ=〈朱傍点〉・本と八・あけをとりもやと/±〈朱点〉・う
多可八しく/±〈朱点〉・於ほされつるを/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・あさましう/±〈朱点〉・ゝ川くし遣さ/く〈次頁〉、(う川くし遣さ)、(22ウ)
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そひ・多まへり・飛きいれの/±〈朱点右〉・【左大臣】・
みこ八ら尓/±〈朱点〉・堂ゝ/±〈朱点〉、(堂堂)・日とり・可し川き/±〈朱点〉・【給】・【御】むすめ/±〈朱点〉・【春
宮】よりも/±〈朱点〉・【御】遣しき/±〈朱点〉・あるを/±〈朱点〉・於本し王つらふ/±〈朱点〉・【事】・
ありける・こ乃/±〈朱点〉・【君】尓・多て万つらん能・【心】・ふ可きなり
遣り・うへ尓/±〈朱点右〉・【御】遣しき・堂ま八らせ・【給】遣れ八・
【御】とき/±〈朱点〉・よくて・さら八/±〈朱点〉・や可て・こ乃・おり能・うしろ
三・な可めるを・そひふしにもと/±〈朱点〉・毛よ本させ/±〈朱点〉・【給】
遣れ八・さ/±〈朱点〉・於ほし多り・さふらひ尓/±〈朱点右〉・ま可て・【給】て・
ナシ・【御】みきなと/±〈朱点〉・まいる・本と・みこ多ちの/±〈朱点〉・【御】さの・すゑ
耳・【源氏】の【君】/±〈朱点〉・つき・【給】へり・於とゝ/±〈朱点右〉、(おとと)・遣しき八三・
【給】・【事】・あれと・八つ可しくて/±〈朱点〉・と可くも/±〈朱点〉・あへしらひ起こ江/±〈朱点〉、起〈次頁〉、(23オ)
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堂ま八春・【御前】より/±〈朱点右〉・【内侍】/±〈朱点〉・世んし/=宣旨・うけ
堂ま八り・徒多へ弖・於とゝ/±〈朱点〉、(於とと)・まいり・【給】へき・め志・
阿れ八・万いり/±〈朱点〉・【給】・ろく乃/±〈朱点〉・【物】・うへの命婦/±〈朱点〉・と里て/±〈朱点〉・
多まふ・しろき/±〈朱点右〉・於ほうちき尓・【御】そ/±〈朱点〉・日とく
堂り・連いの/±〈朱点〉・【事】なり・【御】さ可川きの/±〈朱点右〉・ついて尓・
「いときな起・八つもと遊ひ尓・な可き・よ越・
ちきる・【心】八・む春ひこめつや」と・【御心】八へ/±〈朱点〉・阿りて・
於とろ可さ勢/±〈朱点〉・【給】・
「む春ひつる・【心】も・ふ可き・もとゆひ耳・
古き・むらさきの・いろし・あせす八」と・そうして/±〈朱点〉、=奏、=して〈左傍記〉・
ナシ・な可八しより/±〈朱点〉、=長階・於りて・ふ多うし/=舞踏・【給】・飛多り能つ可さの/±〈朱点右〉、能〈次頁〉、(23ウ)
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【御馬】・くら【人】ところ能/±〈朱点〉・堂可・すゑて・
たま八り/±〈朱点〉・【給】・み八しの/±〈朱点右〉・もと尓・みこ多ち/±〈朱点〉・可む多ち
め/±〈朱点〉・徒らねて/±〈朱点〉・ろくとも/±〈朱点〉・新那/\/±〈朱点〉、(新那新那)・堂ま八り/±〈朱点〉・【給】・
そ乃/±〈朱点右〉・【日】能・於まへ能・ナシ・於りひ川【物】こものなと/こ±〈朱点〉、こ=籠物・
【右大弁】なん/±〈朱点〉・う遣堂ま八りて/±〈朱点〉・つ可う万徒ら勢
遣る/±〈朱点〉・としき/±〈朱点右〉、=屯食・ろく能/±〈朱点〉、=禄・可らひ川ともなと・ゝ古ろせ
きまて/±〈朱点〉、(と古ろせきまて)・【春宮】能/±〈朱点〉・【御元服】尓・可寸・まさり弖・な可/\/±〈朱点〉、(な可な可)・
かきり・なく・い可めしくなん/±〈朱点〉・あり遣る・や可て/±〈朱点右〉・【所】能・
【夜】・於とゝ能/(於とと能)・【御】さと尓・【源氏】能【君】/±〈朱点〉・ま可てさせ・多て
万川り・【給】・さ本う/±〈朱点右〉・よ尓/±〈朱点〉・めつらしきまて/±〈朱点〉・もて可し
つき/±〈朱点〉・ナシ・多まへり・いと/±〈朱点右〉・き飛わ尓て/±〈朱点〉・於八し多流を/±〈朱点〉、(24オ)
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ゆゝしう/±〈朱点〉・ゝ川くしと/±〈朱点〉、(う川くしと)・於本春/±〈朱点〉・ナシ・ナシ・をん那【君】八/±〈朱点右〉・すこ
し/±〈朱点〉・すくし/±〈朱点〉・堂まへる本と尓・いと/±〈朱点〉・わ可う/±〈朱点〉・於八春連
八・尓けなう/±〈朱点〉・八つ可しと/±〈朱点〉・於本し多り/±〈朱点〉・こ乃/±〈朱点右〉・おとゝ乃/(おとと乃)・
【御】於ほ江・いと/±〈朱点〉・やむ【事】なく/±〈朱点〉・於八する尓/±〈朱点〉・者ゝ【宮】八/±〈朱点〉、【宮】±〈朱点〉、(者者【宮】八)・
み可との/±〈朱点〉・日と川きさい八ら尓なん・ナシ・ナシ・ナシ・於八し遣礼八/±〈朱点〉・
いつ可多尓/±〈朱点〉・つ遣ても・いと/±〈朱点〉・八那や可なる尓/±〈朱点〉・こ乃/±〈朱点〉・
【君】さへ/へ〈削〉へ・かく於八しそひぬれ八/±〈朱点〉、於±〈朱点〉・【春宮】能/±〈朱点〉・【御】於ほ
ち尓て・つ井尓/±〈朱点〉・【世】乃な可を・しり・【給】へき・【右】乃
於とゝ能/±〈朱点〉、(【右】乃於とと能)・【御】いきをひ者・ナシ・【物】尓も/±〈朱点〉・あら寸・をさ
れ/±〈朱点〉・堂まへり・【御】ことも/±〈朱点右〉・八ら/\尓/±〈朱点〉、(八ら八ら尓)・あま多/±〈朱点〉、多&多・ナシ・【物】し・
【給】・ナシ・【宮】乃/±〈朱点右〉・【御】八ら尓八・【蔵人】の【少将】尓て/±〈朱点〉・またいと/±〈朱点〉、い±〈朱点〉、(24ウ)
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第32回 2025年8月23日(土)「桐壺」巻最終
■尾州家河内本「桐壺」(本文:第25丁表から第26丁表)
わ可く・於可しきを・【右】乃於とゝの/±〈朱点〉(【右】乃於ととの)・【御】な可八・よ可ら
ねと・江【見】すくし/△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉、±〈朱点〉・多ま八て・いと/±〈朱点〉・可なしく/±〈朱点〉・志・【給】・
【四】乃【君】尓/±〈朱点〉・あ八せ/±〈朱点〉・多てまつり・【給】て・於とら春/±〈朱点〉・もて
かしつき/±〈朱点〉・堂まへ八・あらま本しき/±〈朱点〉・【御】あ者ひ尓
なん/±〈朱点〉・【源氏】のき三は/±〈朱点右〉・うへの/へ&へ、±〈朱点〉・徒ね尓・於ほつ
可な可り/±〈朱点〉・めしま川八勢八/±〈朱点〉・【心】やすく/±〈朱点〉・さとす三
も/±〈朱点〉・江/±〈朱点〉・し・堂ま八春・【心】の/±〈朱点右〉・うち尓八・堂ゝ/±〈朱点〉、(堂堂)・ふち川
本乃/±〈朱点〉・【御】可多ち・あ里さまを・多くひなしと/±〈朱点〉・
【思】・起こ江・【給】て・さやう那らん/±〈朱点〉・【人】をこそ・みめ
古ゝら/古±〈朱点〉、(古古ら)・ナシ・【見】る・よ尓・阿り可たく/可&り、±〈朱点〉・於八し遣類可な/ま&遣、、±〈朱点〉、(於八しま類可な)・ナシ・ナシ・於ほ
いとのゝ飛めきみ/△〈削〉み、±〈朱点右〉、(於ほいとのの飛めきみ)・いと/±〈朱点〉・於可し遣尓/り$〈削〉尓、±〈朱点〉、(於可し遣り)・かしつ可礼堂流/堂〈次頁〉、±〈朱点〉、(25オ)
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ナシ・【人】と・【見】ゆ礼と/△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・い可なる尓可/±〈朱点〉・【心】尓も/±〈朱点〉・つ可春・於
本江・堂まひ弖・於さ那き/±〈朱点〉・本との・こゝろ日とつ尓/(こころ日とつ尓)・
をきところ/±〈朱点〉・那く・ゝるしきまて/±〈朱点〉、(くるしきまて)・【思】ありき【給】/±〈朱点〉・
於と那耳なり/±〈朱点右〉・【給】て・能ち八・ありし/±〈朱点〉・やう尓も・み
すの/±〈朱点〉・うち尓も・い礼・多ま八春・【御】あそひなとの/±〈朱点〉・
於里/\尓//\=〈朱傍点〉、尓$〈墨朱〉、(於里於里尓、於里於里)・こと・ふ江の・ね尓・起ゝかよひ、(起起かよひ)・本乃可
なる/±〈朱点〉・ナシ・【御】遣八ひ八可里を・ナシ・那くさめ尓て・【内】す三
乃三/±〈朱点〉・古乃ましう/古+ん〈ママ〉・於本江・【給】へ八・【五六日】/±〈朱点〉・さふらひ/±〈朱点〉・
【給】て八・於本いとの尓/±〈朱点〉・【二三日】なと・多江/\尓/(多江多江尓)、±〈朱点〉・ま可て・
【給】へと・多ゝいま八/±〈朱点〉、(多多いま八)・於さ那き/±〈朱点〉・【御】本と尓・よろ川/±〈朱点〉・
つ三・那く・於ほしなして・ナシ・いと那三/±〈朱点〉・かしつき・多て万川り/万〈次頁〉、(25ウ)
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【給】【御】可多の/【御】±〈朱点右〉・【人】/\、(【人人】)・ナシ・ナシ・ナシ・よに/±〈朱点〉・をしなへ多らぬ
を・江里とゝのへ/(江里ととのへ)・すくりて・さふら八せ/±〈朱点〉・【給】・【御心】尓/±〈朱点右〉・
徒くへき・あそひを・し・於本那/\/±〈朱点〉、(於本那於本那)・於本しい
堂川く/±〈朱点〉・さま・をろ可なら須/±〈朱点〉・【内】尓八/±〈朱点右〉・もとの/±〈朱点〉・し
遣いさを/=【淑景舎】、±〈朱点〉・【御】さうし尓て/±〈朱点〉・こみやすむところ能/±〈朱点〉・
【御方】乃・【人】〻/(【人人】)・ま可てちら春/±〈朱点〉・さふら八せ/±〈朱点〉・【給】・さとの/±〈朱点右〉・
と乃八もく/も±〈朱点〉、も=【木工】・すり/=【修理】、±〈朱点〉・堂く三つ可さなと尓/【見】$〈削〉三、三=三〈削〉、±〈朱点〉・せんし/±〈朱点〉・く多
里て・尓那く/±〈朱点〉・あら多め/±〈朱点〉・川くら勢・【給】・もとの/±〈朱点右〉・こたち・
【山】乃/±〈朱点〉・堂ゝすま井/(堂堂すま井)・於もしろき/±〈朱点〉・ところなり遣る
を・ナシ・いとゝ/±〈朱点〉、(いとと)・い遣乃【心】/±〈朱点〉・日ろう/±〈朱点〉・しなし・めて多う/±〈朱点〉・つくり
のゝしる/(つくりののしる)・かゝ流/±〈朱点右〉、(かか流)・ところ尓・於もふ/±〈朱点〉・やうならん・【人】を/±〈朱点〉、(26オ)
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すゑて・すま者やとな遣可しう/±〈朱点〉、な±〈朱点〉・於ほしわ多る・
飛可るきみといふな八/±〈朱点右〉・こまうと能/±〈朱点〉・めて起こ江
て・徒遣/±〈朱点〉・堂て万つりけるとそ・いひ徒多へ多
流となん/±〈朱点〉、(26ウ)
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