〉〉〉 「不憫」(真木柱1) 〈〈〈

 玉鬘を手中にしたのは鬚黒大将だった。もののけに取り憑かれて病む北の方を慰め
 る鬚黒であるが、思い詰めたら一徹の性格で、玉鬘に執心して妻子を顧みない。邸
 は荒れ果て、北の方は痩せ衰えて髪の手入れもしないのでみすぼらしい限りである。
 『源氏物語別本集成 第7巻』の[310792]以下の場面に該当する。



    〉〉〉 「離別」(真木柱2) 〈〈〈

 玉鬘に執心する鬚黒は、北の方に冷淡であった。式部卿宮は娘がもの笑いの種となるこ
 とを憂慮し、引き取ることにした。北の方も父邸へ戻る決心をする。鬚黒に可愛がられ
 ていた娘真木柱は、もう二度と父に逢えないことを思い、俯して泣くばかりであった。
 『源氏物語別本集成 第7巻』の[312027]以下の場面に該当する。


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