野分の後、夕霧は光源氏の命で秋好中宮のもとへ見舞いに行った。中宮からの返事
を伝える夕霧は、中宮のもとへと廂の間の御簾を引き上げる光源氏越しに紫の上の
袖口が見えると、過日垣間見た姿を想い胸が高鳴りサッと顔をそむけるのであった。
『源氏物語別本集成 第7巻』の[281101]以下の場面に該当する。
〉〉〉 「裁縫」(野分2) 〈〈〈
野分の後、光源氏は夕霧を伴い、六条院の各御殿の妻妾たちを見舞って行く。
花散里の所では、女房たちが綿入れの真綿を引き延ばしたりして、冬物の準備
を始めていた。光源氏のための直衣の染め上げ方は、紫上に劣らない程である。
『源氏物語別本集成 第7巻』の[281628]以下の場面に該当する。