〉〉〉 「蛍火」(蛍1) 〈〈〈

 新月の夕闇が過ぎる頃、舞台監督よろしく光源氏による恋の場面の演出が展開され
 る。言い寄る兵部卿宮は妻戸の間の几帳近くから言葉をかけ、玉鬘は母屋側の几帳
 際にいた。すると突然、玉鬘側の几帳の一枚が跳ね上げられ、蛍が光を放ちながら
 飛び交った。光源氏の仕業である。以来、兵部卿宮は蛍宮と称されるようになる。
 『源氏物語別本集成 第6巻』の[250404]以下の場面に該当する。



    〉〉〉 「雛殿」(蛍2) 〈〈〈

 夕霧の妹(異母)明石の姫君の所である。南廂の御簾の内では、将来の立后を考えて
 特別に近づくことを許された夕霧が、姫君の人形遊びのお相手をしている。夕霧の性
 格が実直なので、恋愛感情の面では光源氏も信頼して、姫君の子守役を任せている。
 『源氏物語別本集成 第6巻』の[251854]以下の場面に該当する。


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