玉鬘に関心のある蛍宮は、藤の花を髪に挿したままの姿で、昨夜来の遊宴にはしゃ
いでいる。恋の仕掛け人である光源氏は、玉鬘に心奪われた蛍宮の様子に満足げで
ある。蛍宮は、同じ藤の花を光源氏に差し上げる。藤に縁のある和歌を唱和する。
『源氏物語別本集成 第6巻』の[240532]以下の場面に該当する。
雨がサッと降った後の夕方、光源氏は部屋の前に青々と茂る木々を見ながら、
新緑のように清々しい玉鬘を想う。養父の立場ながら玉鬘のことが心に懸かる
光源氏は、花散里の西の対にいる玉鬘のもとへ、いそいそと出向くのであった。
『源氏物語別本集成 第6巻』の[241800]以下の場面に該当する。