内大臣邸に引き取られる雲居雁は、祖母大宮と改めて惜別。折しも祖母の元に
来ていた夕霧は、内大臣の迎えが来る夕暮れの隙に紛れて対面が叶う。夕霧の
「恋しとは思しなんや」とのことばに、雲居雁は幼げにかすかにうなづく。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[213476]以下の場面に該当する。
雲居雁のいない今、祖母大宮は夕霧の正月衣装の準備にいそしむ。父光源氏
の教育方針とはいえ夕霧の官位は六位のため、装束は浅葱色である。六位を
ばかにされ雲居雁とも離されてすねる夕霧に、気位を高く持てと励ます大宮。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[214569]以下の場面に該当する。