朝顔姫君は、父桃園式部卿宮の薨去後は斎院を退いていた。この前斎院へ
の想いを断ちがたい光源氏は、故桃園宮の妹の女五の宮を見舞うことにか
こつけて宮邸を訪れた。門番はあわてて、錆付いた錠をガタガタと開ける。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[201035]以下の場面に該当する。
朝顔姫君に執心の光源氏だったが求愛は拒まれた。夜離れの続く紫の上は、
つらさをこらえる。月が澄む雪の夜、光源氏は物語を交わす紫の上の姿に
藤壷の面影を見る。その夜、光源氏の夢枕に藤壷が立ち恨み言を述べる。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[202142]以下の場面に該当する。