大堰から二条院の西の対に着いた明石姫君は、大事に持ってきた人形をそ
ばに、お菓子などを口にする。しかし、母明石の御方が見あたらないので
泣きべそをかく。あどけない姫君を、紫の上と乳母はあやすのであった。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[190699]以下の場面に該当する。
藤壷宮の中陰の法要の後、宮の祈祷僧であった夜居の僧都が咳払いを
しながら、冷泉帝に出生の秘密を語る。大事を知るのは、王命婦だけ
だと泣く泣く言うのであった。十四歳の冷泉帝の惑乱はこの上もない。
『源氏物語別本集成 第5巻』の[191909]以下の場面に該当する。