二月二十日過ぎに紫宸殿で左近の桜の宴が催された。よく晴れた空の
下で、参議で近衛中将を兼ねる源氏は「春」という文字をいただいて
漢詩を詠む。これに続く頭中将も、衆人環視の中で立派に作詩をした。
『源氏物語別本集成 第2巻』の[080001]以下の場面に該当する。
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三月二十日過ぎに右大臣家で藤の宴が催された。招待を受けた源氏は、
待ちどおしがる日暮れの頃合を見て、平服の直衣姿で優雅に登場する。
女房たちが御簾の下から袖口を出しているのを、源氏は無粋に思う。
『源氏物語別本集成 第2巻』の[081080]以下の場面に該当する。
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